体育館のスポーツを撮るレンズの選び方|席からの距離と明るさで考える

体育館のバスケットボールやバレーボールは、固定席から届く焦点距離と速いシャッターを使える明るさでレンズを選びます。RF・ソニーE・ニコンZのF2.8望遠を、手持ちのマウントから案内します。
目次
体育館の観客席から選手を撮りたい人は、席から届く焦点距離を決め、その範囲でF2.8の望遠ズームを選びましょう。屋外の運動会とは違い、暗い室内で速い動きを止める明るさが必要です。
コートに近い席から中段あたりなら、70-200mmや70-180mmが候補になります。高い席やコートの反対側を大きく撮りたい場合は、200mmでも足りないことがあります。先に距離を考えると、明るいレンズを買ったのに選手が小さいまま、という選び違いを減らせます。
固定席からは、近くの選手と遠くの選手の両方を考える
体育館では席を離れて撮影位置を変えられないことがあります。望遠端だけで選ばず、目の前へ来た選手を広角端で入れられるかも見ましょう。
| 席と撮影場所の関係 | フルサイズで考える画角の目安 | 選ぶ前に確かめること |
|---|---|---|
| 選手が近くを通る低い席 | 70mmより広い画角が欲しい場面もある | 全身を入れたいときに足や手が切れないか |
| コートを見渡せる中段の席 | 70〜200mm前後で撮り分ける | 近い側と中央で、欲しい大きさにできるか |
| 高い席、遠いゴールや反対側 | 200mmより長い望遠が必要な場合がある | 望遠端でも選手が小さすぎないか |
例えば選手まで約10mと約20mでは、同じレンズでも写る大きさが変わります。競技名だけで「200mmなら十分」とは決められません。今の望遠を持っている人は、同じ会場で撮った写真の焦点距離と選手の大きさを見返すと判断しやすくなります。
写真全体から大きく切り抜くほど、残る画素数は減ります。顔や表情を大きく残したいなら、買う前に届く長さを優先しましょう。遠い席で長さが足りない場合は、今回の70-180mm・70-200mm以外の範囲も検討する必要があります。
F2.8の明るさは、選手の動きを止める速さに使える
バスケットボールのドリブルやバレーボールのジャンプは、手ぶれ補正があっても選手自身が動きます。手ぶれ補正で止められるのはカメラの揺れで、選手の動きではありません。
まず1/500秒、手足の動きをよりはっきりさせたい場面では1/1000秒を目安に撮ってみましょう。競技や動きによって必要な速さは変わります。
同じ場所、同じISO感度でF5.6からF2.8へ開けば、同じ明るさを得るためのシャッター時間は計算上約4分の1です。F5.6で1/125秒だった条件なら、F2.8で約1/500秒にできる関係です。F2.8は、背景をぼかすためだけでなく、室内でこの速さを使うためにも役立ちます。

速いシャッターにして写真が暗い場合は、ISO感度を上げます。多少ざらつきがあっても、動く顔や手足がぶれずに残る方を優先したい場面です。F2.8でも光量が足りなければ、ISO感度を上げる必要があります。
対応マウントの行からF2.8望遠ズームを選ぶ
次の3本は、それぞれ別のマウント用です。手持ちのカメラに合う行から、詳しい記事へ進んでください。焦点距離はフルサイズ装着時、重量は各レンズ単体です。RF70-200mmの重量は三脚座を含みません。
| 対応マウント | レンズ | 開放F値 | 重量 | レンズ内手ぶれ補正 |
|---|---|---|---|---|
| キヤノンRF | RF70-200mm F2.8 L IS USM | 全域F2.8 | 約1,070g | あり |
| ソニーE | タムロン70-180mm F/2.8 G2・ソニーE用 | 全域F2.8 | 約855g | あり |
| ニコンZ | NIKKOR Z 70-180mm f/2.8 | 全域F2.8 | 約795g | なし |
キヤノンRFなら、200mmまで届くRF70-200mm F2.8
RFマウントのカメラで中段の席から撮るなら、70〜200mmを全域F2.8で使えるこのレンズが候補です。座ったまま中央の選手を大きくし、近い側へ来たら70mm側へ戻せます。約1,070gあるため、ボディと合わせて構え続けられるかも考えましょう。RF70-200mm F2.8の使い勝手と新品の購入案内で詳しく読めます。
ソニーEなら、約855gのタムロン70-180mm G2
ソニーEユーザーで、F2.8の明るさと持ちやすさを両立したいならタムロンG2が合います。70〜180mmを全域F2.8で使え、レンズ内手ぶれ補正のVCも備えます。望遠端は200mmより短いので、届く大きさを優先する人は180mmで足りるかを先に見ましょう。ソニーE用タムロン70-180mm G2の詳しい記事と購入案内へ進めます。
ニコンZなら、約795gのNIKKOR Z 70-180mm
ニコンZユーザーには、約795gのNIKKOR Z 70-180mm f/2.8が候補です。明るい望遠を持ち出す負担を抑えられます。レンズ内VRはありませんが、選手の動きを止めるために確保するシャッター速度は、補正のあるレンズと同じ考え方です。NIKKOR Z 70-180mmの使い勝手と新品の購入案内で、取り回しまで確かめましょう。
APS-C機では写る範囲が狭くなります。RFの70-200mmは約112〜320mm相当、ソニーEとニコンZの70-180mmは約105〜270mm相当の画角です。遠い選手を大きくしやすい一方、近くでは70mm側でも全身が入りにくくなります。F2.8という開放F値は変わりません。
試合前は速さ、ピント、照明のむらを確かめる
最初の設定は、Mモード、F2.8、1/500〜1/1000秒、ISOオートを出発点にできます。操作に慣れていなければ、S・Tvモードでシャッター速度を決める方法もあります。
- 動く被写体を追うAF-C・サーボAFを選ぶ。
- ウォームアップ中の選手を撮り、顔と手足を拡大する。
- ぶれが残るならシャッター速度を上げる。
- 写真ごとに明るさや色が変わるなら、カメラのフリッカー低減設定を試す。
体育館の照明によっては、速い電子シャッターで帯や明るさのむらが出ます。むらが残る場合は、対応するフリッカー対策やシャッター方式を見直しましょう。レンズを明るくするだけでは、この照明の問題は解消しません。
今の望遠で暗いなら、F2.8の一本を検討しよう
F2.8の望遠ズームは、今の望遠ではシャッター速度を上げると暗くなる人に向きます。先に席からの距離を確かめ、70-180mmや70-200mmで欲しい範囲が写るなら、明るさを買い足す効果が分かりやすくなります。
各レンズ記事では、カメラのキタムラの新品・該当マウントの商品へ進めます。キヤノンRF、ソニーE、ニコンZのうち、自分のカメラのマウントに合う一本の使い勝手と購入案内を読んで選びましょう。